ビートメイク入門

このチュートリアルでは、音楽の経験がなくても大丈夫!ゼロからビートを作る方法を、やさしく解説していきます。

このチュートリアルで学べること

  • 入門編: BPM、ビート、小節など音楽の基礎用語
  • 入門編: キック、スネア、ハイハットの役割
  • 初級編: kickstartでビートを作る方法
  • 中級編: グルーヴ、スウィング、ダイナミクスの使いこなし
  • 上級編: 各ジャンルのプロレベルのビートパターン
  • 上級編: 曲構成とミキシングの考え方
  • 実践編: プロのビートを再現するエクササイズ

準備はいいですか? Playgroundを別タブで開いておくと、実際に試しながら進められます。

音楽の基礎知識

ビートメイクを始める前に、いくつかの基本的な用語を知っておきましょう。難しく考えなくて大丈夫です!

BPM(ビーピーエム)とは?

BPMは「Beats Per Minute」の略で、1分間に何回拍を刻むかを表します。つまり曲の速さ(テンポ)のことです。

例えば…

  • BPM 60 = 1秒に1回拍が刻まれる(ゆっくり)
  • BPM 120 = 1秒に2回拍が刻まれる(標準的な速さ)
  • BPM 140 = より速いテンポ

ヒップホップは80〜100BPM、ハウスミュージックは120〜130BPMが一般的です。

拍(ビート)とは?

拍(ビート)は、音楽のリズムの基本単位です。メトロノームの「カチッカチッ」という音を想像してください。あの1つ1つが「拍」です。

音楽を聴いて自然と手拍子を打ったり、足でリズムを取ったりするときの、その間隔が拍です。

小節(しょうせつ)とは?

小節は、拍をグループにまとめたものです。多くのポップスやダンスミュージックでは4拍で1小節になっています。

数え方

1 ・ 2 ・ 3 ・ 4 ・ 1 ・ 2 ・ 3 ・ 4 …」

↑ 色がついた「1」が各小節の始まりです

16分音符とは?

kickstartでは、16分音符を基本単位として使います。1拍を4等分したものが16分音符です。

1小節の構成

  • 1小節 = 4拍
  • 1拍 = 4つの16分音符
  • つまり、1小節 = 16個の16分音符

kickstartのシーケンス[x . . . x . . .]の各文字が、この16分音符1つに対応しています。

ドラムの仕組み

ドラムキットにはたくさんの楽器がありますが、まずは最も重要な3つを覚えましょう。

🥁

キック(Kick)/ バスドラム

「ドン」「ドゥン」という低くて太い音です。足でペダルを踏んで演奏します。ビートの土台となる、最も重要な音です。

クラブで床から響いてくる重低音がキックです。体に振動が伝わってくるあの音!

🪘

スネア(Snare)

「パン」「タン」という歯切れの良い音です。ドラマーの正面にある太鼓で、スティックで叩きます。

多くの曲で2拍目と4拍目に入ります。「ドン・パン・ドン・パン」のパンの部分です。

🎛️

ハイハット(Hi-hat)

「チッチッ」「ツッツッ」という金属的な高い音です。2枚のシンバルを重ねた楽器です。

細かいリズムを刻んで、ビートに躍動感を与えます。8分音符や16分音符で刻むことが多いです。

まとめ:3つの役割

キック

土台・重低音

スネア

アクセント

ハイハット

リズムを刻む

Step 1: テンポを決める

いよいよビートを作っていきます!まずはテンポ(BPM)を設定しましょう。

bpm 120
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これだけでOK!bpm 120と書くと、テンポが120BPMに設定されます。

ヒント: 最初は120BPMがおすすめです。速すぎず遅すぎず、一番作りやすい速さです。

Step 2: キックを鳴らしてみる

次に、パターンを作ってキックを鳴らしてみましょう。

bpm 120

pattern main {
  kick: [x . . . x . . .]
}

play main * 4
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コードの解説

pattern main { ... }

「main」という名前のパターン(リズムの型)を作ります。名前は自由につけられます。

kick: [x . . . x . . .]

キックのシーケンス(音の並び)です。8つの枠があります。

記号 意味
x 音を鳴らす(ヒット)
. 音を鳴らさない(休符)
play main * 4

「main」パターンを4回繰り返して再生します。

試してみよう!

Playgroundにこのコードを貼り付けて、再生ボタンを押してみてください。「ドン・・・ドン・・・」とキックが鳴ります。

Step 3: スネアを追加する

キックだけだと寂しいので、スネアを追加しましょう。スネアは2拍目と4拍目に入れるのが基本です。

bpm 120

pattern main {
  kick:  [x . . . x . . .]
  snare: [. . . . x . . .]
}

play main * 4
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なぜ5番目の位置なの?

少しわかりにくいかもしれませんが、順番に説明します。

1拍目 2拍目
1 2 3 4 5 6 7 8
x . . . x . . .
. . . . x . . .

上段: キック / 下段: スネア

1拍は4つの16分音符で構成されています。なので、2拍目の頭は5番目の位置(1拍目の4つ + 1)になります。

ポイント: 今は8ステップ(半小節)のパターンです。5番目の位置は2拍目の頭で、ここにスネアが入ります。

Step 4: ハイハットを追加する

最後にハイハットを追加して、リズムに躍動感を出しましょう。

bpm 120

pattern main {
  kick:  [x . . . x . . .]
  snare: [. . . . x . . .]
  hihat: [x . x . x . x .]
}

play main * 4
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ハイハットを[x . x . x . x .]のパターンで入れました。これは8分音符のリズムで「チッ・チッ・チッ・チッ」と刻むパターンです。

1拍目 2拍目
1 2 3 4 5 6 7 8
kick . . . kick . . .
. . . . snare . . .
hh . hh . hh . hh .

これで3つの音が組み合わさって、グルーヴのあるビートになりました!

Step 5: ビートを完成させる

最後に、1小節分(16ステップ)のパターンに拡張して、より本格的なビートにしましょう。

bpm 120

pattern main {
  kick:  [x . . . x . . . | x . . . x . . .]
  snare: [. . . . x . . . | . . . . x . . .]
  hihat: [x . x . x . x . | x . x . x . x .]
}

play main * 4
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小節区切り「|」について

|は小節の区切りを視覚的に示すための記号です。音には影響しませんが、パターンが見やすくなります。

おめでとうございます!

これで基本的なドラムビートが完成しました!「ドン・チッ・チッ・チッ・パン・チッ・チッ・チッ」というリズムが聴こえるはずです。

Playgroundで試す